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よくある質問

コントロール(スーパービジョン)について

当相談室では通常の面接や分析のほか、スーパービジョン(コントロール)も受けつけていますが、それはどのようなものなのか、質問があったので答えてみたいと思います。

 

スーパービジョンとは、行っている面接についてスーパーバイザーに報告して意見をもらう面接のことで、面接を実践しているひとなら誰もが一度は受けたことがあるのではないかと思います。実践家が自分の感覚・主観だけを頼りに面接を進めてしまうことで深刻な弊害が生じないように、第三者の視点を取り入れる目的があります。そのやり方はひとによりますが、面接の方向性や見立て、介入などについて、アドバイスをもらったり意見交換することが多いようです。

 

そのスーパービジョンのことをラカン派ではコントロールと呼んでいます。ではコントロールとはどのような性質のものと考えられるのでしょうか。ラカン派の団体のひとつECFのサイトにコントロールについての説明が載っていたので、それを訳しました。ラカンはコントロールは不可欠なものであり、分析家の欲望に属するものだと述べています。

 

訳のなかで、スーパーバイザーにあたる人のことをコントローラー、コントロールを受ける人のことをコントロール主体(分析主体 analysant の訳になぞらえて)と訳しました。

コントロールについて(ECFのHPより)

コラム

子どもの精神分析センターについて

IPE(Institut psychanalytique de l’Enfant)は、ラカン派精神分析家たちによる子どもの精神分析センターで、2009年にジャック=アラン・ミレールにより設立されました。

子どもの臨床は大人の臨床とともにラカン派でも大変重要視されています。そのため様々な勉強会が開かれていますが、その一番大きな国際的な大会がIPE主宰の大会となります。私も1度出席したことがありますが、朝から大きな会場に数百人のひとが集い、たくさんの症例の検討が熱心に行われていました。また、その後大会の内容がまとめられ書籍として出版されることが多いです。

次回、第9回目の大会は2027年の3月に開催されます。今回のテーマは「食べること―子どもにおける口唇欲動」とのことです。

大会の趣旨文がリジア・ゴリーニ(女性精神分析家であり精神科医)から出ていたので訳しておきます。

子どもの大会趣旨文

 

 

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「ウィニコットとラカンに学ぶ」について

「ウィニコットとラカンに学ぶ」という本が発売になっています(筒井亮太訳、日本評論社)。

 

ウィニコットはイギリスの小児科医で精神分析家でした。「移行対象」(スヌーピーのライナスの毛布のような)や「ほんとうの自己」、「ほどよい母親」などのことばを聞いたことがあるのではないでしょうか。

いっぽう、ラカンはフランスの精神科医で精神分析家でした。「フロイトへの回帰」や「想像界・象徴界・現実界」、「父の名」など、彼もまたその後の精神分析の世界に大きな影響を与えました。

 

この本は、8人のイギリスとフランスの分析家たちが力のこもった原稿を寄せています(デボラ・アナ・リウプニッツ、アンドレ・グリーン、ジェームズ・E・ゴーニ―、アラン・ヴァニエなど)。ラカンとウィニコットの交流やそれぞれの人となりについてなどの伝記的なことから、両者が生みだした基礎的な概念のちがい、両者に深く影響を受けた分析家はどんなことを考えどんな精神分析を実践しているのかなど、知ることができます。

 

両者ともに言えることとして思ったのは、ひとりの精神分析家の思想を全体的に理解するのには、相当な努力がいるのだろうなということです。ウィニコット、もしくはラカンのどちらかだけでも全体的に理解できるなら、それはかなり素晴らしいことだと考えられます。

またこの本にはいくつか臨床例が載っていて、理解を助けてくれると思いました。とくに興味深かったのはリウプニッツやゴーニ―が報告する症例でした。なぞ解きのようなところやドラマチックな性格をもっているからかと思います。

 

 

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