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分析主体のことば ②

先週、掲載したのと同じところーAMP(世界精神分析協会)のHP、「分析主体が説明する精神分析」というコーナーーから引用、訳しました。

今回はマリーという女性の証言になります。

タイトルは「不幸せな恋愛」です。マリーはどのように分析をはじめて、分析の途上ではどんなことが起きたのでしょうか。

マリー(AMPサイトから)

 

ちなみにこのマリーの証言のなかには、bien dire、よく(善く)言う、という表現がでてきます。これはラカンの表現です。

精神分析の面接では自由連想が求められます。なんでも頭に浮かんだことを、道徳的な判断などしないで、忌憚なく話すという掟です。とはいえ、多くの場合、それは、tout dire、 すべてを話すこと(すべてを話したと思うまで話すこと)とは違うし、また、bavardage、おしゃべり、とも違うと考えられます。

しかし、ではなにが違うのか、すべてを話すべきではないのかとなると、時と場合、状況によるものなので、具体的な説明は難しいところです。

このあたりのニュアンスに関心がある方は、先月の9月14日のコラムにとりあげた、エレーヌ・ボノー「すべてを言うことの欺瞞」の記事もあわせて読んでみてください。

 

 

 

 

 

 

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分析主体のことば(AMPのHPから抜粋)

分析はブラックボックスのようなものなので、なかなか外からそのプロセスやなにが起こっているのかは分かりにくいと言われます。そのとおりだと思いますし、そのうえ、分析ではひとりひとり、まったく個別的なプロセスを辿るため、一般化するのがとても難しいとも思います。

 

それにかんして、AMP(世界精神分析協会)のHPに、「分析主体が説明する精神分析」というコーナーがあるのを見つけました(最初のページの下のほう)。分析主体(分析を受けている人)が、自身の分析にかんして簡潔に2分程度で語るというコーナーです。

そのコーナーでは何人かの証言が「分析主体のパロール(ことば)」としてオーディオ音源で掲載されており、じかに聞くことができるようになっています。

今回、ダニエルという名の人が語っているものを訳しました。タイトルは「分析家の選択」です。ダニエルがどのように分析家を選んだのかや、どんな分析となったのかなどを、かいま見ることができます。

 

ダニエル(AMPのHPより引用)

 

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パートナーの発明(ジャック=アラン・ミレール)について

2025/10/19

ジャック=アラン・ミレール氏はラカン派のおそらくもっとも有名で代表的な精神分析家であり、ラカンのセミネールの編集をラカン本人から任された人物です。日本では彼は理論家として有名だと思いますが、彼自身、数多くの分析家を生み出している卓越した臨床家でもあります。今現在80歳を超えてもなお彼の待合室には分析を求める人たちが数多く、世界各地から集まっています。

私は今夏渡仏した際、彼が次の分析主体を呼びに分析の部屋と待合室とを、片足をひきずりながら何度も往復する姿を見て、とても胸を打たれました。

 

ミレール氏がラジオのフランス・キュルテュール(フランスの文化・教養)社の番組に出たときの一回分をたまたまネット上に見つけたので、訳して載せます。これは「精神分析の歴史」というタイトルがついたシリーズもので、14回目のエピソードにあたります。人気のラジオ番組のなかでわかりやすく精神分析とはなにかを語ろうとしているものです。

タイトルは『パートナーの発明』。欲望、享楽、そして愛がテーマになっています。

 

※ネット上から得た資料が元になっています。また私訳となります。以上をご了承のうえご利用ください。

パートナーの発明

 

 

 

 

 

 

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